動物学専攻(修士課程)

概要
本専攻では、理学の根源的な知的好奇心に根ざした動物学的知識を深化させるとともに、最新の研究を通して問題の発見力および解決力を磨き、その成果を発信する能力の育成を目指しています。自然史的な教育と研究に重きを置いており、最新の科学的手法を駆使して、多方面からのアプローチで動物の特性を明らかにしていきます。さらに、動物を教育と研究の対象としているために、動物福祉に十分な配慮をすることも重要な姿勢と考えています。
専任担当者・研究内容
動物生殖生理学研究室1     教 授  清水 慶子   野生動物の生殖生理
動物社会生態学研究室      教 授  高崎 浩幸   動物の社会生態学
動物比較解剖学研究室      教 授  名取 真人   霊長類の属内における系統分析
動物分類学・自然史研究室    准教授  小林 秀司   野生動物(特にヌートリアとニホンジカ)に関する研究・自然史
動物分類学・古脊椎動物学研究室 准教授  高橋 亮雄   古脊椎動物学
動物生殖生理学研究室2     准教授  託見 健    野生動物の内分泌学
動物行動学研究室        教 授  愛甲 博美   動物の行動と生態
動物遺伝学研究室        教 授  淺田 伸彦   ショウジョウバエと脊椎動物の分子進化
動物資源学研究室        准教授  目加田 和之  飼育動物と野生動物の資源開発
動物保全学研究室        講 師  中本 敦    人と動物の共存のための自然環境の創造と保全
 
※ 教員によっては、学生の受け入れができない場合がありますので、出願に際しては、志望する教員にあらかじめ問い合わせて下さい。
講義
動物系統分類学特論(担当:小林先生)
 地球上には、多種多様な動物が生息している。哺乳類を題材に、その主要な目それぞれについて、主に科レベルでどの様な系統関係にあるか理解することを目的とする。


動物社会生態学特論(担当:高崎先生)
 動物社会生態学は、広範囲の自然科学に立脚している。最近の論文から、この学問の特質が典型的にうかがわれるものを選んで講究する。あわせて、学術論文(英文)の論述形式に受講者が慣れ親しむことと、受講者の論文読解ならびに論文作成や研究発表技術の基礎づくりを目指す。


動物解剖学特論(担当:名取先生) 頭部を中心とした脊椎動物の比較解剖学を講義するとともに、試験を通して理解を深める。さらに、哺乳類の同定にとって重要な歯の比較解剖学的情報や、骨の情報を提供し、哺乳類を同定する能力を高める。


動物生理学特論(担当:清水先生・託見先生)
 動物の体は様々な制御機構により統合的に制御され恒常性が維持されている 。体液調節、血液循環、運動制御、呼吸、代謝、神経系、免疫系、内分泌系 などについて、細胞・組織から器官・個体のレベルまでを詳細に理解する事を目標とする。


古脊椎動物学特論(担当:高橋先生)
 日本の陸生脊椎動物相は、主に過去の地殻変動と海水準変動による大陸との接続と分断に強く影響をうけて成立している。この講義では、日本の陸生脊椎動物相の変遷史と地史の概要を理解することを主な目標として、これまでに明らかになっている研究成果を反映させながら解説を行う。


実験動物学特論(担当:目加田先生)
 実験動物は、医薬食品等の安全性や効能試験、教育や生命機能の解明に欠かすができない。実験用マウスを扱う上で必要となる育種学的な知識や手技についての文門書や論文を読解する。あわせて、動物福祉を前提に社会合意形成としての3Rを考えながら、関連する指針やガイドラインも読解することで、実験動物の存在意義を理解することを目的とする。


動物行動学特論(担当:愛甲先生)
 種々の野生動物に関してはある程度の基礎知識はあると考えられるが、個々の個体に関するさらに詳細な生態や行動パターンについて教授することを目的とした講義である。陸、海、空に生息している野生動物に関して特殊技能を持っている個体が多々存在する。これらの詳細な能力について個々の野生動物との比較をすることにより、より詳細な知見を得られるように解説する。


動物遺伝学特論(担当:淺田先生)
 生物学の中核である遺伝学に基く生物の遺伝的変異について、集団から分子まで解析するにおいて、論理的思考力を醸成する。


動物保全学特論(担当:中本先生)
 生物多様性、環境保全、人と動物の関係などについてより専門的な視点から総合的に考える。特に、受講者の修士課程における個々の研究テーマを考慮した上で、対象種またはテーマに関連する複数の学術論文を読み、内容を整理して発表し、互いに議論することで、他の学問分野がどのように保全学に結びついているのかの理解を深める。
 

院生の研究風景(動物生殖生理学研究室)