卒業研究PickUp

卒業研究のテーマ
昨年、4年生が行った卒業研究のいくつかを紹介します。

卒業研究 Pick Up1
スナネズミとロシアハタネズミにおける紙製素材の裁断方法
(山之口 健斗)
大学で飼育しているスナネズミとハタネズミがどのように紙製素材を齧って利用していくか、行動解析を行ったところ、裁断中の体の使い方が両種で異なり、裁断スピードや裁断片の形状、巣材としてのその後の利用方法も違うことが判明した。
 
 
 
卒業研究 Pick Up2
岡山理科大学周辺におけるニホンミツバチの花粉源の季節変化と多様性
(井上 愛)
岡山理科大学周辺地域で、ニホンミツバチの花粉源植物の多様性の解明を目指し、花粉塊を採取・分析した。その結果、7月と11月に利用植物の多様度指数が向上し、10月にはキク科の草本を集中的に利用している事が判明した。  → 学術論文になりました。こちら
 
 
 
卒業研究 Pick Up3
心理的圧迫を応用したニホンジカに対する移動阻害構造体の開発試験
(田中 沙耶)
動物学科で開発した移動阻害構造体が、ニホンジカにどの程度心理的な圧迫を加え、移動を制約するか、行動解析を行ったところ高さと視認性が大きく影響する事がわかった。コストも勘案すると構造体の高さは約15cmが適正であろう。
 
 
卒業研究 Pick Up4
ヒラピンノの宿主に対する再侵入実験(市川 義仙
カリガネエガイを宿主に持つヒラピンノのメスは、寄生生活から自由生活に移りまた寄生生活に戻るといわれる。そこで、ヒラピンノが再度宿主に侵入するかを観察したところ、殻の隙間が少しでも広い部位を選択して再侵入を試みていた。
 
 
 
 
卒業研究 Pick Up5
ふれあい体験パーク「つくみイルカ島」における飼育下ハンドウイルカのストレス評価(芳之内 優)
イルカを用いた活動がイルカにどのようなストレスを与えているか、ハンドウイルカ8頭の糞・唾液を用いてストレス評価を行った。ショーに従事した個体は、糞中ストレスホルモン値は低く、ショー自体は大きなストレス要因とならないと考えられたが、ふれあい体験プログラムは高値を示し、ストレス要因となっていることが予想された。
 
 
 
 
卒業研究 Pick Up6
飼育下マゼランペンギン及びフンボルトペンギンにおける非侵襲的な雌雄判別法の確立(長村 麻央)
マゼランペンギン及びフンボルトペンギンは外見上での雌雄判別が困難である。そのため雌雄判別は主に血液検査によっておこなわれるが、これは採取者の技術が必要となる上、個体へのストレスが懸念される。そこで、両種の糞中ステロイドホルモンを測定することにより非侵襲的な雌雄判別法の確立を目ざした。
 
 
 
卒業研究 Pick Up7
学習実験を応用したヌートリアの有効視野測定(谷口 啓貴)
ヌートリアの有効視野を調べるため、直径1.5mの半円形の実験スペース内に等間隔に設置した10個の電球のうち、光の消えた電球を選ばせる弁別学習の実験系を確立後、測定をおこなった。その結果、個体の正中正面から左右に約20°の範囲は反応がほとんどなく、一方、正中正面から左右に約30°〜90°の範囲は、90%以上の正答率があった。つまり、体の側方は広い視界を有しているが、正面は全く見えていない可能性が高い。
 
 
卒業研究 Pick Up8
池田動物園レッサーパンダ生殖内分泌動態について(岡田勇太)
池田動物園で飼育されているレッサーパンダの雌3個体について、効果的な繁殖計画への寄与を目ざし酵素免疫測定法(EIA法)を用いて糞中のエストロゲン代謝産物(E1C)とプロゲステロン代謝産物(PdG)の値を測定した。レッサーパンダは交尾排卵動物と考えられているが、いずれの個体も嗅覚的・視覚的刺激により排卵が行われていた事が判明した。
 
 
 
 
 
過去には学術論文になったこんな卒業研究もあります。
Takasaki, H., Seike, A., Inoue, A. and Murakami, R. (2015) Bricolage of a portable motor-driven decoy apparatus to lure butterflies. Butterflies 69: 39-47.
高崎浩幸・清家ありさ・井上 愛・村上良真 (2015) モーター駆動の囮によるチョウ誘引装置のあり合わせ製作. Butterflies 69: 39-47.

この研究には動画があります。こちら(Youtube)
 
Sakuraba, C., Kobayashi, S. and Takasaki, H. (2016) A golden soldierfly, Ptecticus aurifer, hints suitable locations for automatic trail camera targeting Japanese badger. Naturalistae 20: 57-60.
櫻庭知帆・小林秀司・髙﨑浩幸 (2016) キイロコウカアブはニホンアナグマを対象とした自動撮影カメラの設置適地を教えてくれる. Naturalistae 20: 57-60. (PDF)
 
高田 歩 (2015) 岡山理科大学とその周辺で採集されたマダニ類.Naturalistae 19: 13-19. (PDF)
 
小林秀司・生野あゆみ (2015) ヌートリアMyocastor coypusは日本でもホテイアオイを食べるか? -「侵略的外来植物」に対する簡易選好性試験-. Naturalistae 19: 29-36. (PDF)
 
現在、がんばって追加中!(私もがんばったのに載って無い!という人もしばらくお待ちください。もしくは連絡を下さい。)